近年,各種分析機器が測定の現場に広く普及するようになりました.
分析機器に関する最新の情報は分析・測定の関係者にとって必要不可欠な情報であり,これまで本支部の分析化学講習会は様々な分析機器に関する広範な情報を提供する場として機能してきました.
一方で,分析機器の高度化・深度化・細分化に伴い,個々の分析機器の利用に際して高い専門性が必要となっています.
そのため,個々の測定法・測定装置についての知識・技術の習得にかなりの時間を要することになり,従来の2日間の講習会で十分なプログラムを提供することが難しくなってきました.
また,時代の変化に伴い,種々の測定装置に関する使用者レベルの知識を広範に持つ必要性は低くなっています.
分析機器に関する知識や技術が高度化・専門化する一方で,分析作業に従事する分析技術者は基本的な技術能力を身に付けていなければ,いかに高度な分析機器を扱っていても精確な測定結果を導き出すことはできません.
分析機器を用いる測定では,@ 分析機器に供する試料の調製,A 分析機器による測定,B 測定結果の精確な理解,についての共通したプロセスを有します.
これまでの分析化学講習会が主題としてきたA 分析機器による測定も然ることながら,@ 分析機器に供する試料の調製,B 測定結果の精確な理解,を含めて正しく扱える技術者が求められています.
そこで今回の講習会では,A 分析機器による測定 を主題とする分析機器メーカーによる最新機器の紹介に加えて,@ 分析機器に供する試料の調製 と B 測定結果の精確な理解 を主眼とする1日間の課程とし,一連の分析操作に関する演習を取り入れ,測定結果の正しい取扱いを身に付ける機会を設けることにしました.
1つ以上の演習課題を受講した方には修了証を授与します.
分析機器を扱う上で,測定・解析についての基礎体力を付ける好機と存じます.
多数のご参加をお待ちしております.
|
|
|