徳島大学理工学部応用化学システムコース

高校生のみなさんへ

高校生向けの研究紹介 花田助教の研究

この4月に着任した花田助教の研究を高校生向けにわかりやすく紹介します。
高校生のみなさんへ
レアメタルは、「産業のビタミン」とも呼ばれ、最先端の電子機器には欠かせない材料です。便利な暮らしを支えるスマホや電気自動車を作るためには、レアメタルが大量に必要になります。
しかし、レアメタルは地球上の埋蔵量が限られており、資源の産出地は中国、ロシア、南アフリカ等に大きく偏っています。したがって、資源を持たない日本では、レアメタルの安定供給のために、他国から輸入したレアメタルを国内で繰り返し利用するためのリサイクル技術が求められています。
日本が持つリサイクル技術は、世界トップクラスの実力を持っています。しかし近年では、SDGsの考え方に基づき、リサイクルの過程で使われる酸や有機溶媒による、地球環境の汚染も解決すべき課題となっています。
そこで私たちの研究室では、酸や有機溶媒を使わなくて済む、環境に優しいリサイクル技術の開発に取り組んでいます。特に最近では、「深共晶溶媒」のリサイクルへの応用について研究しています。深共晶溶媒は、特別な組み合わせの固体と固体を混ぜることで、凝固点降下により室温で液体となる物質のことです。酸や有機溶媒のように揮発して大気中に有害物質を放出することが少なく、環境に優しい溶媒として注目されています。回収対象のレアメタルに応じて、リサイクルに適した組み合わせの深共晶溶媒を使うことで、酸や有機溶媒が全く必要ない環境に優しいリサイクル技術を確立することを目指しています。


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